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曹操たちから信頼された男、曹仁
魏の古参の武将の一人です。字は子孝、168年生まれの豫州沛国譙県出身です。弟は一緒に魏の武将として活躍した曹純です。
ゲームなどで名前はよく目にすると思います。ただ、ゲームで取り扱う設定を中心に考えると、名前を目にするけど、どこで何をしたか印象が薄い人物に感じる人もいるのではないでしょうか。というのも、現代にて三国志を取り扱う媒体の根底にあるのは『三国志演義』です。これは劉備を中心に蜀の人物たちの活躍を華やかに描いていきます。そのため、どんなに活躍した英傑たちも場合によってはストーリーから話がカットされていきます。では、曹仁はどんな人物だったのでしょうか。
若いころから曹仁は武勇に優れており、弓術や馬術、狩猟を好んだと言われています。ただ、行儀は良く無く、暴れまわっていたそうです。しかし、人望はあったようで董卓討伐のため各地で旗揚げする際には、曹仁も同様に1,000人あまりを束ねています。後に曹操の軍と合流します。
曹仁の馬術と指揮能力を裏付けとして、曹仁の弟である曹純が率いる魏の精鋭騎兵隊である虎豹騎が現れる前は、曹仁が騎兵隊を率いたとされており官渡の戦いなどで功績をあげています。
はじめは乱暴者だった曹仁ですが、その後は過去の行為を戒めるように軍令を重んじた行動をとります。常に法と照らし合わせ行う姿は見本となり、曹操だけでなく曹丕からも信頼される人物へ成長していきます。キャラクター化されると実直な人物になるのはこのような描写があるからではないでしょうか。
本当は名将だった曹仁の活躍とは?
『三国志演義』ではどちらかというとやられ役でしたが実際は各地を転戦し、数多の功績を残しています。
袁術討伐時には多数の敵を討ち取り捕縛し、徐州侵攻時は先鋒を務めて別働隊として呂由を破りました。張繡との戦いの時、曹仁は別働隊として近隣の諸県を平定し、三千人余りを生け捕りにします。曹操が引き上げの際に張繡の追撃を受け士気が下がったときは、曹仁が励まし勇猛に戦い勝利を導きました。
曹仁は先鋒として最前線で戦うこともできますが、別働隊として柔軟に動くことのできる知略と指導力を有した人物だったといえます。
曹仁の武勇として最も印象的なのは荊州にて周瑜の軍と対峙した時の出来事です。敵の先鋒6,000に対して牛金を300人の兵士とともにあたらせました。しかし、牛金らはすぐに包囲されてしまいます。これに対して曹仁は側近の制止を振り切り馬に乗り救援へと向かいます。曹仁についた勇士は数十騎と極端に少なく、明確な策もないまま敵の包囲に向かって突っ込んでいきます。まず牛金を救いだし、引き返して取り残された兵士を救出します。この戦いで南郡を失いますが周瑜に重傷を負わせ、曹仁の姿に部下たちは「将軍はまさに天上世界のお方だ」と感激します。
これは現代風にいうと
部下
といったところでしょうか(笑)
曹操との関係性
曹仁は同じ姓のため曹操の血縁者のように思われます。しかし実際は、曹仁の祖父は曹操の養祖父にあたる曹騰の兄のため血はつながっていません。また、二人は13歳も年齢が離れています。
献帝を迎えた曹操は許昌へ遷都します。その際、功績をあげた曹仁を広陽太守に任命しました。しかし、曹仁は広陽に赴任されず、曹操の傍で騎兵の指揮をしています。曹操は曹仁の武勇への信頼は深いのでしょう。
官渡の戦いでは劉備が許昌周辺を攻撃したことで多くを袁紹側へ寝返らせました。それに対して不安を抱える曹操に曹仁は「劉備は袁紹の下に来てまだ日が浅い。劉備が率いているのは袁紹の軍でありまだ運用に慣れていないため、攻めれば破ることができる」と進言しました。曹操は提案を受け入れると、曹仁はその通りに劉備を撃破し寝返った県を奪い返します。また、帰還後に交通を遮断する袁紹の別働隊を破り、輸送部隊を焼き払うなど十分な活躍をしました。
また、壺関を包囲した際に、曹操は「城が陥落したら全員を生き埋めにせよ」と命じました。しかし、月をまたいでも陥落することができませんでした。これに対して曹仁は「城を包囲する際には敵に対して生き残る道を残さなければなりません。殺す予告をした固い城を攻めるのは時間がかかるため良策ではありません。」と進言しました。この意見に曹操が従うと敵は降伏しました。
まとめ
曹仁と曹操は董卓討伐時に合流して以降ずっと共に戦っていました。曹操がピンチの時は自身の武勇と知略を駆使して冷静に状況を分析し、対応することで曹操を助けました。また、曹操の考える策略にも気付くことがあればアドバイスを行いより魏が有利になるよう貢献することのできた武将です。曹操にとってなくてはならない存在だったことでしょう。
『傅子』において曹仁の武勇は張遼に勝ると記されています。魏の武将の中でも筆頭と言っていい「遼来来」と恐れられた張遼より上とするのは状況に応じて主君のために柔軟に動いた様子を加味しての評価なのでしょうか。
戦術を考える才能を持ち、時に部下のために動ける人物だということは確かでしょう。名将であるが故三国志演義では大事な場面で登場し相手の引き立て役として利用されてしまう、現代では少しだけ損な役割を背負った武将だと思います。
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