【キングダム】白起将軍(はくき)が史実でも最強な理由!なぜ長平の戦いで生き埋めにした?

中国の戦国時代は乱世であったため多くの英雄を輩出しました。

ちょう廉頗れんぱ李牧りぼくや燕の楽毅がくき、そして同じくしん王翦おうせんと並び称される名将めいしょう白起はくきは、領土拡大・天下統一に大きく貢献しました。

しんに隣接するちょうかん白起はくきによって多くの領土・城を失い、に至っては首都さえ落とされしん一強の時代を築いた第一人者だといえます。

白起将軍とは


白起はくきしん昭襄王しょうじょうおう(昭王しょうおう)の時代に活躍した将軍です。

昭襄王しょうじょうおうの時代はしんがもっとも躍進した時代ですが、その中でも白起はくきの功績は抜きんでています。

特にちょうは都・邯鄲かんたん陥落かんらくしそうになったり、も国力が5分の1になったそうですからその名将めいしょうさがわかります。

白起はくきは、単に戦術に長けているだけでなく、部下の士気を高めるのも巧みであるとされています。

さらに、敵の情報を内部まで詳しく把握し、緻密な戦術を得意ともいわれていました。

白起はくきはただ単純に戦に強いだけでなく、知略に富んだ人物だったようです。

白起の史実での活躍


昭襄王しょうじょうおうから白起はくき左庶長さしょちょうという下級の指揮官に任命され、紀元前294年にかんの新城を攻めました。
これが白起はくきが初めて歴史に登場した時の記述になります。

翌年、かんを攻め、伊闕いけつの戦いで24万人を斬首し、公孫喜こうそんきを捕らえて5つの都市を落としました。

紀元前292年には、大良造だいりょうぞうに任命されてを攻め、61の都市を占領せんりょうします。

昭襄王しょうじょうおうは、紀元前278年にを攻め、えんえいの戦いでの首都であるえい陥落かんらくさせました。その結果、は陳に都を移しました。同年、彼は武安君ぶあんくんの称号を授けられました。

紀元前273年には、の華陽を攻め、かんちょうの将軍を捕虜ほりょにし、13万人を斬首しました。また、ちょう賈偃かえんと戦って、2万人の兵士を黄河こうがに沈めました。

紀元前264年には、かん陘城けいじょうを攻め、5つの都市を占領せんりょうし、5万人を斬首したと記録されています。

紀元前260年の長平ちょうへいの戦いでは、白起はくきは巧妙な戦術でちょうかつ率いるちょう軍を兵糧ひょうりょう攻めに追い込み、大勝利を収めました。こしかし、宰相さいしょう范雎はんしょは、白起はくき長平ちょうへいの戦いでの活躍が自分の地位を脅かすものであると警戒し、さらにちょうの首都の邯鄲かんたんに攻め込もうとする白起はくきを押しとどめ、ちょうと和平を結びました。

おそらく戦国時代でここまでの功績を上げたのは白起はくきしかいないでしょう。

唯一匹敵するのは王翦おうせんぐらいのものです。

しかし、王翦おうせんの時代は各国が弱体化しており戦力差を考えるとやはり白起はくきが優れていると考えています。

白起の最後の死因

おそらく長い歴史をもつしんでも随一と思われる功績を残した白起はくきですが、寿命を全うすることはできませんでした。

事の発端は、白起はくきちょう軍相手に大勝利した長平ちょうへいの戦いの後です。

長平ちょうへいの戦いの勝利したすぐあと、白起はくきはすぐさま都・邯鄲かんたんを攻撃するように進言します。

これに待ったをかけたのがしん宰相さいしょう范雎はんしょでした。

范雎はんしょが反対した理由は白起はくきのあまりの功績の多さに嫉妬したからとされます。

范雎はんしょちょうと和平を結び邯鄲かんたんを落とすタイミングを逃してしまうのです。

結局、しんは翌年に邯鄲かんたんを攻めることとなりますが、援軍えんぐんが駆け付けたため総指揮の王齕おうこつは破れてしまいます。

王齕おうこつでは無理だと判断した范雎はんしょ白起はくきに総司令の交代を求めますが、病と称して断りそれは昭襄王しょうじょうおうからの要請ようせいでも同じでした。

白起はくきとしては長平ちょうへいの戦いの後、すぐさま攻撃していればたやすく落とすことが出来たと考えていて面白くなかったのでしょう。

さらに白起はくき王齕おうこつの敗戦に対して「だから言ったことではない」と周囲に漏らしていたとされ、このことが昭襄王しょうじょうおうの心証をさらに悪くします。

ついに昭襄王しょうじょうおう白起はくきに対して自害するように迫ったのです。

白起はくきははじめなぜ自害せねばならないかと悩んでいたそうですが、今まで戦場で多くの兵士を殺したことを思い出し自害を受け入れることとなります。

しんの民は今までの白起はくきの功績を称えびょうを奉りました。

長平の戦い


長平ちょうへいの戦いはしんちょうの戦いですが、はじめ白起はくきはこの戦いに参加していませんでした。

しかし、しんの司令官だった王齕おうこつちょう廉頗れんぱに苦戦していたため、謀略をもって廉頗れんぱを追放させ司令官もこっそり白起はくきに変えました。

廉頗れんぱに変わって司令官になったちょうかつですが、彼の父は廉頗れんぱと同じく名将めいしょうとされるちょうしゃです。

そのためちょうかつも期待されていましたが、彼は兵法書どおりに用兵を行ったらしく動きが読みやすいという弱点があります。

ちょうかつ白起はくき偽装撤退ぎそうてったいに引っ掛かり、包囲されてしまい補給路を断たれた末ちょう兵は飢えと戦う羽目になったそうです。

結局、ちょうかつは数少ない残った元気な兵で突撃を行い射殺されてしまいました。

司令官を失ったちょう兵はぞくぞくと降伏こうふくしその数20万人を超えたといわれます。

白起はくきは少年兵240人を残しちょう兵20万をすべて生き埋めにしました。

なぜ長平の戦いで趙兵を生き埋めにしたのか?

白起はくきはなぜ20万もの兵を生き埋めにしたのでしょうか?

白起はくきにはこの時選択肢が3つあったと思われます。

それは、捕虜ほりょにする・解放する・殺害するです。

このとき一番選んでわいけない選択肢は捕虜ほりょにすることです。

一見、一番無難な選択肢に見える捕虜ほりょにすることですが20万の兵ですのでしんの食料はあっという間に食い尽くされてしまうことでしょう。

しんは遠征先にいるので補給も簡単ではありません。

そうなれば危機に陥るのはしんのほうです。

白起はくきは解放と殺害で悩んだことでしょう。

しかし、解放も考え物です。

解放されたちょう兵は再びしんに牙をむいて襲い掛かってきます。

せっかく勝利したのにこれでは意味がありません。

そのため、ちょうに恨みを買うことを承知で白起はくきは20万人を生き埋めにしたと考えています。

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