李信の子供・李超は漢の大将軍？子孫が呂布や皇帝になってのは本当か？

キングダムの主人公じんこう・信、最近では性も新たに李信りしんとなりました。

キングダムは中国の歴史をもとにした漫画ですので、もちろんキングダムの後も歴史は続いていきます。

つまりはキングダムに出てきたキャラの子孫たちが今後の歴史でも活躍する可能性があるということです。

例えば王賁おうほんの子供・王離おうりも秦しんの将軍として出てきますし、楚その項燕えんこうえん将軍の子孫は日本でも知名度が高い項羽こううです。

そして主人公じんこうである李信りしんにも子孫が登場します。

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史記に登場する李信の子孫

李信りしんから数えて5代目の子孫つまり玄孫やしゃご(ひ孫の子)の李広りこうは飛将ひしょう軍といわれ猛将もうしょうとして知られています。

李広りこうは匈奴きょうどいわば遊牧民族ゆうぼくみんぞくとの戦いに生涯を費やしてきました。

初めて歴史上に出てくるのが前漢かんの5代目皇帝・文帝ぶんていの側近そっきんとしてでした。

狩りに出た文帝ぶんていは突如として猛獣に襲われます。

文帝ぶんていを守るために李広りこうは猛獣を弓ではなく接近戦で倒してしまいます。

この猛獣は虎ではないかといわれていますが、虎を接近戦で倒した李広りこうは文帝ぶんていから

匈奴と戦い続けた李広の生涯

李広りこうは生涯を通じて匈奴きょうどと戦い続けその数は70回を超えると言われています。

文帝ぶんてい、景帝けいてい、武帝ぶていと漢かんの皇帝3代にわたって仕えていますが、文帝ぶんてい、景帝けいていの時代は比較的に平和だったので大きな戦いは呉ご楚そ七国の乱だったことでしょう。

李広りこうはこの呉ご楚そ七国の乱でも活躍し武功を立てていますが、武帝ぶていの時代に入り漢かんから匈奴きょうどに遠征が始まります。

この武帝ぶてい功績も大きいのですが、部下を大事にしないいわゆるパワハラ上司のような人で当時の家臣は大変苦労したんだと思います。

李広りこうも匈奴きょうどに破れ捕虜ほりょになった時があります。この時は脱出して長安ちょうあんに戻ることができましたが責任を問われ平民に落とされています。

さっと書きましたが匈奴きょうどのいる寒くてやせた土地から1000キロ以上離れた長安ちょうあんまで逃げ帰ってきたのは、李広りこうがとんでもない化け物であることを証明しています。

この時は復帰しまた匈奴きょうどとの戦いに参加しますが戦いに遅れたことを問われ自害しています。

李信と呂布の関係性

昔、呂布りょふが李信りしんの子孫だなんて書いてあるネット情報を見たことがあります。

これは全くのでたらめで一切信ぴょう性がない情報です。

第一、性が李と呂ですから関係性はありません。

唯一の共通点といえば、これは李信りしんではなく李広りこうとはほんの少し関係があるんです。

これは李広りこうが匈奴きょうどとの戦いで戦果を挙げまくった結果、敵から飛将ひしょう軍と呼ばれていました。

呂布りょふもまた、腕力・馬術・弓術に優れていたことから、李広りこうになぞらえて同じく飛将ひしょう軍と呼ばれます。

けっこう、この飛将ひしょう軍・呂布りょふという名前を聞いたことがある人はいるんじゃないでしょうか。

唐の歴史書に見られる李信の子孫たち

現在でも古代の中国の歴史を知るうえで第一級の史料である史記しき

この中で李信りしんの子孫は李広りこう・李陵りりょう以外は主だったエピソードは出てきません。

前漢かん以降の歴史書である後漢かんごかん書・正史せいし三国志・晋しん書にも李信りしんの子孫の話は出てきません。

しかし、李信りしんの登場からおよそ1000年後の歴史書「新唐書しんとうしょ」で突如として登場します。

これは隋の後の王朝である唐の歴史書です。

日本から派遣はけんされた遣唐使けんとうしが目指したところですね。

その唐の建国者が李淵りえんという人物で李信りしんの子孫ということになっています。

しかし、李淵りえんは鮮卑せんぴ族つまり遊牧民族ゆうぼくみんぞくの出自であることが有力とされています。

これは中華の漢かん民族を統治とうちする際に漢かん民族出身であることのほうが有利であるとされ意図いと的に改ざんされたものとされる見方が強いです。

なので個々からの話は信ぴょう性がほぼないものとして見てください。

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漢で大将軍となった李信の子供・李超

新唐書しんとうしょでは李信りしんの子供である李超も大将軍という記述があります。

しかし、李信りしんは秦しんに仕えていましたが李超は漢かんの大将軍とされています。

漢かんといえば秦しんを滅ぼすことになった劉邦りゅうほうが作った王朝です。

その国の大将軍になったというのはあまり考えられません。
(そういった例がないわけではありませんが可能性としてはかなり低いでしょう)

王翦おうせんの孫、王賁おうほんの子供である王離おうりは楚そ漢かん戦争において秦しん側の将軍として戦っていまし、この話もやはり作られたものでしょう。

不世出の大詩人・李白

李淵りえんのほかにも李信りしんの子孫とされた人物がいます。

それは李伯りはくで国語の教科書にも登場する超有名人です。

李伯りはくは五胡十六国時代の西涼せいりょうの創始者李暠りこうの九世代後の孫とされています。

李伯りはくは通説では西域に移住した漢かん人の子供とされていますが、遊牧民族ゆうぼくみんぞくの出身だったりトルコ人だったりと学者の間でも定説が定まっていません。

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