河了貂が軍師を目指し昌平君の軍師学校に入った時に兄弟子として登場したのが、蒙毅でした。
蒙毅の血縁者はすべて将軍、つまり武官です。
そのなかで軍師を目指す蒙毅はある意味異質な存在であります。
若手の中でも成長の著しい蒙毅は、鄴攻略に向けての作戦立案に参加しました。
これは軍師として戦場で戦術を練ったり用兵するより大きな視点、戦略を考察する立ち位置にいました。
目次
キングダム｜蒙毅(もうき)のプロフィール
蒙毅が作中で初登場したのは10巻、昌平君の軍師学校で河了貂の兄弟子として登場しました。
祖父・蒙驁、父・蒙武はがっしりとした巨漢の体形ですが、蒙毅は痩せ形で背もそんなに高くありません。
そのため見た目に威圧感がなく、河了貂が蒙毅なら話せそうと思ったぐらいです。
昌平君は呂不韋四柱の一人で嬴政に近い存在の河了貂とは敵同士も同然の関係だったわけです。
河了貂にとってこれだけ居心地が悪い場所もないでしょう。
そんななかでも話しかけやすい雰囲気を出していた蒙毅は本当に優しい人なのでしょう。
キングダム｜蒙毅(もうき)の華麗なる一族
蒙毅は秦のなかでも名家である蒙家の人間です。
元々祖父・蒙驁は斉の人間でしたが、斉での士官をあきらめて秦に来たのでした。
キングダムではあまりぱっとしていないように描かれていますが、実際は秦でも屈指の名将です。
嬴政の父である荘襄王の時代に頭角を現して韓・魏・趙の三晋を中心に暴れまわり、落とした城は50城を超えています。
しかも、これは記録に残っているだけの戦果なので実際はもっと多かったのかもしれません。
父・蒙武は史実での実績はキングダムと比べて地味です。
登場するのも息子・蒙恬よりもあとで秦が楚攻略に乗り出した時でした。
楚攻略の初めは李信・蒙恬がはじめ当たっていましたが、楚大将軍・項燕によって大敗しました。
その後に出てきたのが蒙武でした。
蒙武は王翦の副将として初めて歴史に登場したのです。
王翦・蒙武によって楚は平定できましたが、蒙武はここで歴史から姿を消します。
キングダム｜蒙毅(もうき)・蒙恬(もうてん)は史実に存在した？
蒙恬・蒙毅兄弟は歴史書”史記”に登場するれっきとして史実上の人物です。
特に蒙恬はかなりすごくて、蒙恬単独の章が立てられるほどです。
これがどのくらいすごいかというと、同じ時代で単独の章が立てられているのは、呂不韋と李斯しかいません。
中華統一の最高功労者であろう王翦ですら白起とセットで書かれています。
それだけ蒙恬は秦に大きな影響を与えたとされていたのでしょう。
キングダム｜蒙毅(もうき)が生涯を通じて秦に残した功績
史実での蒙毅はキングダムと同じように文官です。
ただ軍師というわけではなく、始皇帝の身の回りの世話や雑務をこなしていたのでしょう。
こういった仕事は歴史に残ることはないので、蒙毅には記録上の功績はありません。
ただ、宦官である趙高が大罪を犯したとき蒙毅は処刑を命じています。
蒙毅は法の執行官でもあったようです。趙高は始皇帝によって許されていますが
もしこの時処刑していれば秦も短命の王朝で終わることもなかったのかもしれません。
キングダム｜蒙毅(もうき)の悲劇的な死因
蒙恬・蒙毅兄弟は最後悲惨な最期をたどります。
始皇帝が存命のときは二人とも重要なポストにいました。
蒙恬は異民族討伐のため国境付近の警備隊の総司令で、次期皇帝に目される扶蘇の教育係。
蒙毅も外出・宮中を問わず始皇帝の御前におり、中華全土を巡遊中も付き従っていました。
しかし、始皇帝が巡遊中に病気に合うと病気を治す祈祷のため離れてしまいます。
このことが蒙毅に死を近づける遠因になりました。
蒙毅がいない間に死んだ始皇帝は、遺言書を趙高に託します。
遺言によれば次の皇帝は扶蘇になるはずでしたが、趙高がこれを改ざん、後継者を操りやすい胡亥に変えたのでした。
ここから趙高の暗躍が始まります。
まず、胡亥即位に邪魔になる扶蘇を自害させお目付け役だった蒙恬も投獄。
秦には連座制という親族が罪を犯したとき同様に罰する法律があります。
この連座制によって蒙毅も投獄され、蒙恬はついに自害させられ蒙毅も死罪になったのでした。
キングダム｜蒙毅(もうき)の実写俳優が決定！！
キングダムの実写映画第3弾「キングダム 運命の炎」にて蒙毅が登場します。
気になる蒙毅役の俳優は、萩原利久さんです。
蒙毅役ということで河了貂役の橋本環奈さんと撮影することが多いそうですが、
プライベートでも仲が良いらしいですね。
「キングダム 運命の炎」は馬陽の戦いなので、趙の三大天・李牧と話し合う場面があるかもしれません。
それ以上に馬陽の戦いといえば、やはり王騎の活躍が見逃せません。
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イトウ カイヂ
